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【ワンピース】「ドレスローザ編」がつまらない理由

ここ最近、「ワンピース つまらなくなった」「ワンピース つまらない」というキーワードでの検索数が激増し、アクセスが伸びまくってます。

以下の記事は、検索流入だけで、現在110,603PVです。(2021.9.15現在)

『ワンピース』はなぜつまらなくなった?最近あまりにもひどいので理由を書く

多くの人がワンピースがつまらなくなってしまったと感じている中、「新世界編」の各エピソードについて、つまらなくなってしまった原因を指摘してきました。

【ワンピース】「新世界編」以降つまらない理由。【ワンピース】「魚人島編」がつまらない理由【ワンピース】「パンクハザード編」がつまらない理由

今回は「ドレスローザ編」がつまらないポイントについて解説します。

超長文なので、最後まで読み切れる方はいないと思いますが笑、気になるところだけでもお目通しください。

目次

期待していたドフラミンゴとの直接対決

本来であれば、七武海の中でもトップクラスの強敵・ドフラミンゴとの対決で大盛り上がりとなり、日本中を沸かせる名エピソードになったであろう「ドレスローザ編」。

「パンクハザード編」終盤の大失態によって、何の緊張感もない、チキンでビビリのイキりカリスマとの茶番対決へと成り下がってしまいました。

クロコダイルに負けず劣らずの魅力的な悪役キャラであり、「アラバスタ編」を超える壮絶な対決を期待していた私は、この辺りからもう読み進めるのが辛くなり、編集者に対して怒りに近い感情を抱くようになります。

「ドレスローザ編」も「魚人島編」同様、大枠のシナリオは素晴らしいんです。麦わらの一味が傘下の海賊団を手に入れるという、おそらく最終章での戦いにつながる重要なエピソードなんです。

他の海賊団はモブキャラも含めて何十人、何百人もの船員がいるのに、麦わらの一味だけが10人程度でグランドラインを制覇してしまったら、あまりにも主人公補正が過ぎるので、10名のメインキャラとは別に「傘下の海賊団を手に入れる」というのは、ルフィが海賊王になる上で絶対に欠かせないイベントです。

それを新世界に入った後のこのタイミングで、「コリーダコロシアム」というイベントによって世界中の強者を集め、共闘してドフラミンゴを打破することで麦わらの傘下になる、という構成が素晴らしい。

しかもシュガーの「ホビホビの実」の能力でオモチャにされた戦士たちを、なんとウソップが助けたことが共闘のきっかけになるというのも、新鮮かつ予想外な展開でおもしろいの一言。さらにそこにエースの「メラメラの実」を絡めて、サボの登場につなげるというのも秀逸です。

「コリーダコロシアム」という1つのアイデアによって、今後のストーリーに関わる多数の重大要素がうまく絡み合い、見事に昇華されており、このあたりはさすが尾田先生だと思わずにはいられません。

このようにまとめると、とてもワクワクする名作エピソードとなる要素がたっぷり詰まっていることがわかります。

まぁ、残忍で極悪なドフラミンゴさんが、ご丁寧に本物の「メラメラの実」を宝箱に入れていて、しかも奪われる結果に終わるなんて、あまりも無計画かつ周到さに欠けており、(アラバスタ編でバナナワニに食わせる鍵を初めから偽物にしていた)クロコダイルさんとは大違い。

彼から「おれ達を同格に見るのはやめて貰おうか 手下にしてくれの間違いだろう」と言われても仕方ないほどのマヌケっぷりで、どこが「悪のカリスマ」なんだとツッコミたくはなりますが……。

まぁ、コロシアムでの戦闘中にサボがメラメラの実を食べて「炎拳」をぶちかまさないと、見せ場としてもその後の展開としても進めづらいので、ここは仕方ないかもしれません。

しかし本当はそこも妥協せずに、ドフラミンゴさんの狡猾さや頭のキレ具合をしっかり描いた上で、サボの見せ場を作るくらいの作り込みはして欲しかったですけどね。。

ドフラミンゴはクロコダイルのように「最初から誰も信じていない」タイプではなく、”ファミリー”には信頼をおいているので、(本物のメラメラの実を用意していても)絶対に奪われることはないと、ファミリーの力を信じていたのかもしれません。

でも、そんなほんわか家族設定を”悪のカリスマ”との対決エピソードの核心に置かれても、悪役としてのキャラが立たず、物語の面白さを削ぐ要素にしかなりません。

コロシアムで最後まで立っていた人に優勝賞品として渡す段取りならまだしも、バトルロイヤル(=1対多数になる可能性あり)なのに、闘魚にくくりつけた宝箱を奪った者が勝ちで、本当に実物が入ってるなんて、(与える気がないのなら)あまりにもリスキーすぎる愚策だと思うのです。

そもそも麦わらの一味について「あいつらをナメきって大火傷をした奴らは過去数知れずいる」とか言ってましたよね? その認識があるなら、クロコダイルさん以上に、麦わらの一味より1枚も2枚も上手にいてくださいよ。。

最悪の状況の想定もできず、対策もせず、あっさりとメラメラの実を奪われ、オモチャたちも元に戻され、一矢報いることさえできない、最初から最後まで失態続きの哀れなドフラミンゴさん。

これを「悪のカリスマ」と呼んでよいのでしょうか。

そもそもコリーダコロシアムってなんのために開催されたんでしたっけ? 世界のツワモノを(メラメラの実をエサにして)集めて、一体何がしたかったんですか?

シュガーの能力でオモチャにすることが目的だったのであれば、賞品を実際に宝箱に入れておく必要がないことくらいわかると思うんですけどね。。ほんと何がやりたかったのかわからない無能すぎるカリスマです。

このあたり、アラバスタ編を含む前半の海でのエピソードの完成度の高さと比べると、どうしても詰めの甘さを感じてしまいます。

さて前置きが長くなりましたが、「ドレスローザ編」の問題点について、以下、超長くなりますが1つずつ解説していきます。

ワンピース大好きな私の、個人的な「愚痴」として聞いていただければ幸いです。

キャラのセリフが「説明」となり、自分の意志ではなく作者の意図によって動かされるようになった

新世界編以降、つながりが不自然で違和感のあるセリフがものすごく増えたと感じます。

端的に言うと、尾田先生のノリやその場の思いつきで描いているような、そのキャラにそぐわないセリフを発するシーンや、キャラのセリフや会話が読者に向けた「説明」になっているようなシーンが増えました。

ルフィが急に「いい事」を思いついたと「説明」する

たとえば以下のシーン。

ルフィがいきなり「いい事思いついたぞっ!! 飛べ!! モモ!!」と言い出すんですが、何の脈絡もないため、どこが「いい事」なのか全くわかりません。

たとえば飛ばないと行けないような高い場所に直面したシーンや、ドレスローザに向かう途中にヒマつぶしとして「そういえばモモお前空飛べたよな? また乗せて飛んでくれよ!」のように言うのならわかるんですが、上陸した直後に、唐突にモモに乗って移動することを「いい事」と言い出すのは強引すぎて不自然です。

モモが「龍になって飛べる」とか「高いところが苦手」という設定が、ワノ国編への軽い伏線になっているので、そのシーンをはさみたかったのだと思いますが、それはパンクハザード編ですでに描かれてるし、わざわざこのタイミングで、不自然な流れのなか強引に入れ込む必要があったのでしょうか。

どうしても入れたいなら、もっとうまく自然な流れで描いて欲しいものです。

動くオモチャを見た後に、強引に場面転換を「説明」する

またその後、ドレスローザで「命を持ったオモチャ達」を見たときのルフィの反応もおかしい。

ロボットに目を輝かせて反応するルフィが、なぜ「動くオモチャ」には口を開いて呆然とし、興味を示さないのでしょうか。「すっげー!!(キラキラ) なんでオモチャが動いてんだ!? おもしれー!!」のように絡みに行くのがルフィではないでしょうか。

それをサンジかゾロかフランキーが「待て待て!! 確かにオモチャは気になるが情報収集が先だ!」のように止めれば、それぞれのキャラクターを維持しつつ話を進められたはずです。

それを「うーん!! オモチャ動いてっけどまぁいいか!! とにかくメシだ!!!」なんてルフィらしくないし、シーンの切り替え方が強引で不自然すぎます。

このセリフを1コマで言わせるあたり、本当は「動くオモチャ」に目を輝かせて食いつかせたかったけど、展開のスピードやページ数の都合から強引にシーンを切り替えているようにしか見えないのです。

ルフィは目をつぶって腕振り上げながら「う〜ん!!」と言ったり、オモシロいものに「まぁいいか!!」と言ったりするキャラじゃないでしょう。

錦えもんが「秋水」の価値を3回も「説明」する

こちらのシーンの錦えもんのセリフ。

「ワノ国の宝」「ワノ国の国宝」「ワノ国の宝」って何度もうるさいと思いませんか。一度言えばわかることを、バカのひとつ覚えみたいに何回説明するんだって感じです。

「何を!!? まさか奪われたのでござるか!?」「あれはワノ国の国宝っ!!!」「あの刀を異国の者に渡すわけにはいかないのでござる!!!」とか「何びとにも渡すわけにはいかない!!!」といったセリフの方が自然だし、テンポがよくなると思いませんか。

自分が錦えもんだとして、同じシーンに遭遇したときにこんなにも同じことを繰り返すでしょうか。あまりにも「説明的」で、キャラクターが自然に発したセリフとは思えないのです。

ルフィの「優しさ」を「説明」する

続いてこちら。

ルフィが闘技場で知り合ったばかりのレベッカにおごってもらったコロッケ弁当を、レベッカに襲われたことで落としてしまい、それを拾って食べているシーンです。

弁当を落としたのはレベッカがいきなり襲って来たからであり、ルフィのせいではありません。

なのに「ごめんな〜」と謝るのがルフィっぽくなくて気持ち悪い。読者にルフィの「優しさ」や「懐の広さ」を言葉にして説明しているように映るのです。

ルフィならいくら不意をつかれようとも弁当を落とさずレベッカを制圧できるのに、落としちゃったから「(おれとしたことが)ごめんな〜」という意味なのかもしれません。

しかしそんな「優しさ」を押し付けがましく見せるよりも、床に落ちても躊躇なく弁当を食らい、そこにレベッカへの気遣い(謝罪の気持ち)なんてなく、関心があるのはコロ弁だけ(だけどその行動にレベッカは心を動かされる)という見せ方のほうが、よっぽどルフィらしいと思いませんか。

その上で「──お前囚人には見えねェ」と一言(相手の本質を見透かしたような)優しい言葉をかけたほうが、「自分は悪くないのに謝る」という露骨な「優しさ」の説明を入れるよりも、よっぽどルフィらしくてかっこいいシーンになったと思うのです。

要は「人が気にするようなことをルフィは気にしない。その単純で真っ直ぐな行動が人の心を打つ」という見せ方です。

「…さっきのドタバタでコロ弁二つ落っこちちゃって!」「落ちてもウメェなしかし!!」「──お前囚人には見えねェ」というセリフだけで、十分このシーンは成り立ちます。余計な「説明」はいらないのです。

レベッカに殺す気がなかったことをルフィが「説明」する

このシーンも違和感しかありません。

「いいよ死んでねェし」というセリフはルフィらしくてすごく好きなんです。でもその後の一言がいらない。

「それにお前殺す気なんて(なかっただろう)」という含みのあるセリフをルフィが言うなんて不自然だし、そんなこと言わせなくたって読者はみんな(レベッカに殺す気がなかったことなんて)わかってるんです。

ルフィのセリフは「いいよ死んでねェし」だけでよく、その後、レベッカの素性やルフィを襲った目的が明かされることで、「殺す気なんてなかった」ことが間接的に伝わるように描いてくれればいいんです。ほんと「説明」が過ぎるんですよ。

ドレスローザの闇を「説明」するために使われるルフィ

また同じ闘技場内でのこのシーン。

「おれ近くで応援してくるよ!!」と言った後に、「そういや」と立ち止まって関係のないセリフを(モブキャラに向かって)喋り出すのもルフィらしくない。

「この国楽しくてみんな幸せように見えたけど!! お前ら見てると…なんか違うな!!」というセリフも思慮深すぎてルフィらしくありません。

囚人達のセリフでドレスローザの闇を「説明」するために、強引にルフィにこのセリフを言わせたように感じませんか?

ドン・チンジャオのセリフが意味不明

続いてコロシアムでのドン・チンジャオとの戦闘シーン。

これほんと意味がわかんないんですよ…。「答えろ」って、チンジャオは何を答えさせようとしてるんでしょうか…??

まず1つ目。「答えろ”麦わら” 忘れたくとも!! 目の前にあり!! だが手は届かない!!! 私の財宝!!! こんな地獄が他にあるか!!?」って…

え、「こんな地獄が他にあるかどうか」をルフィに答えて欲しいんですか?? 何その質問。。「ある」とか「そりゃ地獄だな」って答えたらいいんですかね。。なんでそんな答えがほしいんでしょうか。

そして2つ目。「答えろ!! ガープが私に何をしたか!!!」って…あんたが一番よく知ってるじゃないですか。頭にゲンコツ喰らって錐の部分が凹んじゃったんでしょ? 自分の頭部の変化にも気づけていないんですか…? 

そしてなんでそれを、当時生まれてもいないルフィに答えさせようとするんでしょうか…。このセリフ、質問になってないし何が言いたいのか意味がわからないし、不自然すぎると思いませんか?

「貴様にはわからぬだろう!! 忘れたくとも!! 目の前にあり!! だが手は届かない!!! 私の財宝!!! こんな地獄が他にあるか!!?」とか、「貴様は知らぬだろう麦わら! ガープが私に何をしたか!!」のようにして、「知らねェよ!!」とした方が、よっぽど自然な「会話」ではないでしょうか。

この辺り、編集者はちゃんと校正したんですかね。。

七武海をやめたから海軍が恐いと「説明」するドフラミンゴ

続いてこちらのシーンのローとドフラミンゴのやりとり。

「”七武海”をやめたおれは 恐くて仕方ねェよ!!」「ウソをつけェ!!!」

──もう、何から何までダサすぎてツラい…。なにこの小2男子のやりとり。。

ここでドフラミンゴさんが四皇カイドウにビビりまくってたシーンも思い出しましょう。

“王下七武海”で”悪のカリスマ”のドフラミンゴさんは、(頂上戦争の時は”世界最強の男”である四皇・白ひげを前にしてもイキっていたのに、同じ)四皇・カイドウ相手には冷や汗をかいて焦り、海軍大将は「恐くて仕方ねェ」んですか。。

ローにうそぶくためだとしても、あまりにもダサすぎて “悪のカリスマ”の異名が泣きますよ。。

それに対してローが「ウソをつけェ!!!」と叫ぶのもダサすぎる。。ほんとに小学生の喧嘩のやりとりみたいに見えるんですよね。。このセリフ、本当に尾田先生が考えたんですか…??

「まさか『海軍大将』がお出ましとはなァ……”七武海” をやめたおれにぶつけようってハラか! ロー お前にしちゃ上出来じゃねェか!!」

「フザけるな!!!」

のようなやりとりの方が、よっぽどマシだと思うわけです。

悪のカリスマに「恐くて仕方ねェよ!!」なんてセリフ吐かせる必要ないんですよ。。

カッコつけてタネ明かしするも、カッコ悪い「説明」をしてしまうドフラミンゴ

またその後のセリフも、カッコつけてるのにカッコ悪いセリフのオンパレードで違和感バリバリです。

「そんなバカなことするハズがないと思う固定観念が人間の”盲点”を生む…!!」って、「固定観念」とか「盲点」とかカッコつけたセリフ吐いて上から目線で「してやったり感」出してますけど、ローからすれば「そんなバカなことするハズがない」って話じゃなくて、「できるハズがない」って話なんですよ。

あんたが「元天竜人」だってローが知っていて、「(元天竜人であればできるかもしれないが、さすがにそんなバカな事)するハズがない」ってことなら意味も通るんですが、ローは知らないんですから、「するハズがない」じゃなくて「そんなことできるハズがない」と考えるのが普通でしょう。

「固定観念」のせいでもないし「盲点」でもないのに、カッコつけて種明かししてるサマがカッコ悪くてしかたないのです。

そんな奥の手があるんなら、最初からローの交渉に冷や汗かいて焦ってないで、”悪のカリスマ”らしく堂々としておいてくださいよ。。

また「大きなマジックショー程…意外に簡単な所にタネはあるもんだ」って、”イトイトの実”の能力者らしくマジックにかけてうまいこと言ったつもりかもしれませんが、あんたが「元天竜人」だったなんて誰も想像つかないし、全然「簡単な所」ではないでしょう。

誰も知る由のない情報を奥の手としてロー(と全世界)を騙したのに、「意外に簡単な所」って…誰も共感できないのではないでしょうか。

このように、カッコつけてるのにカッコついてないダサいセリフが多すぎて、絶対念入りに考えられたセリフじゃないだろうなと思ってしまいます。

もうひとつ、次のセリフもダサすぎる。

「フン!! とぼけたやろうだぜ…!!」までのセリフを1コマで、しかもこの表情とポーズで言わせるあたり、強引すぎるし不自然だしダサいです。

このように1コマで長めの会話をさせる手法は前からありましたが、新世界編以前はちゃんと自然な会話や表情の描き方になっていたんです。

新世界編以降は、できるだけ全キャラクターの個性を(セリフや会話によって)出すために、強引に1つのコマにセリフや会話を詰め込むようになってしまい、明らかに不自然さが増しました。

ドフラミンゴがサンジの強さを「説明」してしまう

まだまだ続きます。こちらのシーンのドフラミンゴのセリフ。

久々のサンジの見せ場で、ドレスローザ編のボスである”七武海”のドフラミンゴといきなり戦闘に入ってしまう胸熱シーン。

“麦わらの一味”の主力であるサンジが、ドフラミンゴ相手にどんな戦いを見せてくれるのかと期待して読み進めたら、この有様ですよ。。

「ほう…強そうなのが来たな」

「ウゥ…!! 強力だ 中々やる」

サンジの強さを「言葉」で説明するという、プロとは思えない安易な描き方。。

もう一度言いますが、ドフラミンゴは”悪のカリスマ”なんですよ? 戦闘中にいちいち相手に「強そう」とか「中々やる」とか口に出させる必要ありますか? 攻撃を受けてるときに「ウゥ…!!」とか唸り声あげてるのもダサいです。

このシーン、「防御されてるけど全然食らってないわけじゃないよ。サンジの蹴りは七武海にも認められるくらい強いんだよ(サンジファン安心してね)」と説明されてるように感じてしまいます。

「麦わらの一味の主力、”黒足”か…」「フッフッフ この程度の実力でおれに楯突くとは…命知らずが」とか「死にてェようだな」のように、ドフラミンゴはサンジを見下しつつ、サンジが善戦するという展開の方が、よっぽどどっちのキャラも立ってカッコいい戦闘シーンになったはずなんです。

展開的にすぐやられることになるサンジの面目を保つために、”七武海”に「強そう」「中々やる」と言わせているような気がして、もう嫌になるくらいダサくて安易なセリフです。

ちなみに、ルフィに対しては「戦っても強そうには感じなかった」とか言ってるんですよ。

この人のスカウターどうなってるんですかね。

サンジのシーンでは(すぐにやられてしまう)サンジを強く見せるために「ほう…強そうなのが来たな」「ウゥ…!! 強力だ 中々やる」と言わせて(説明して)、ルフィと対面したシーンではドフラミンゴが強敵であることを読者に伝えるために、「戦っても強そうには感じなかった」と言わせてる(説明する)のです。

このあたりに、キャラクター自身の心を持った言葉ではなく、尾田先生の作為を感じてしまうわけです。

そもそも、「あいつらをナメきって大火傷をした奴らは過去数知れずいる」とか言ってたのに、「戦っても強そうには感じなかった」とかよく言えましたよね。。お前が一番ナメきってるじゃねえか笑

ギア4を見た時の反応でもそうです。

「おいおい何の冗談だ真面目にやれ 何か秘策でもあるかと思えば…!!」「弾力が何の役に…」と完全にナメきっています。

これまで数多の敵がルフィとの戦闘で「ふざけるな」「真面目にやれ」という発言をしてきていますが、そんな過去の敗北者たちと変わらぬ発言をしてしまうあたり、小物感が溢れ出ています。

この人、ルフィのこと評価してたんじゃないですかね。。なんで急にこんなナメだしたのか意味がわかりません。

キャラクターの言動にまったく整合性がとれておらず、行き当たりばったでセリフを考えてるように感じてしまいます。

ウソップの”ウソ”を「説明」してしまう

ウソップが威勢のいいことを言う時って、展開や流れによって読者には「ウソ」だとわかるんです。

なのにこのシーン、見てください。

「パニックが起きたら逃げよう」「何もしないにこした事はねェっ!!」と心の声をわざわざ言語化して、読者に「ウソ」であることを説明しているんです。なんて野暮なんでしょう。

もう一つ耐えられないのがこれ。

走りながらどんだけしゃべるんですかこの男。

「いいタイトルだ」とか「生きねばならぬ」とか「悪いのはフランキー」だとか、ウソップが「ウソの為に死んでたまるか」と考えてることとか、わざわざ言葉にして「説明」する必要ありますか?

このコマでこのエピソード(740話)は終わるんですが、どうでもいい説明がしつこすぎて、次の話を想像する余韻が残りません。

「脱出成功!! 許せトンッタ族…!! そうだおれは お前らの勇姿を絵本に描いて後世に伝えよう『正直者トンタッタ』」

で終わっていたら、「あーやっぱりウソップ一目散に逃げ出した…!! 来週はどうなるんだろう? なんだかんだいって戻ってきてトンタッタ族を救ってくれるんだろうな…楽しみ!!」となるのに。

そこに「いいタイトルだ おれは生きねばならぬ!! だいたい悪いのはフランキーだ!! なぜ来ねェ!!? ヒーローなんてウソの為に死んでたまるかバカヤロー!!!」って……しつこすぎると思いませんか。

ここまでしつこく余計な情報を並べられると、「いいタイトルか?」「なんで生きねばならんの?」「フランキーのせいにして何の意味があるの?」「ウソをつくことに誇りを持ってたのに、ウソのために死んでたまるかとか言っちゃうの?」など、ツッコミや疑問点がどんどん出てきて、次回を想像する余韻が残らなくなっちゃうのです。

リク王が”いつ・どのように”キュロスを思い出したか「説明」する

このシーンの5コマ目、「…だが今…はっきりと…!!」というリク王の心の声があるんですが、このセリフいらないと思いませんか。わざわざこんな小さいフォントでこの狭い場所に詰め込むほどのセリフですか?

「なぜ思い出せなかった…!!」

ということは「思い出した」ということです。これだけでリク王がキュロスを思い出したことは伝わるんです。

なのにわざわざ「今」「はっきりと」という情報を加える野暮ったさ。なくても通じるのですから、明らかに不要な情報です。

むしろ「なぜ思い出せなかった…!!」の後に「間」があった方が、リク王の苦しみと悔しさを伝える上で効果的ですし、その後の「キュロスか!!?」のコマのインパクトや言葉の重みも増したはずです。

わざわざ「…だが今…はっきりと…!!」なんて挟む必要ないんですよ。あまりにも「説明的」で、読者がリク王に感情移入する余白を奪っています。

ローが「鳥カゴ」の恐怖を「説明」してしまう

「マズイ事態だ…!!」とか言っちゃうドフラミンゴさんもダサいんですが、ローの反応も果てしなくダサい。

「……..!!! 鳥カゴを…!?(ゾクッ!!)」

ですよ??笑

「鳥カゴ」というネーミングだけでは残虐性や恐ろしさが伝わらないので、読者に次回を期待させるために、ローの反応で「鳥カゴはあのローですら恐怖してしまうほどの技なんです…!!」と説明しているように見えるんですよね。。やりとりがダサすぎて逆効果にしかなっていないんですが。

大体ローが「鳥カゴ」を見たのってコラさんと一緒にいたこの時だけですよね?

(コラさんですらその技名が「鳥カゴ」であるとはわかっていない描き方です)

で、ローはほぼ気を失ってるしどんな技なのかもわかってないし、その後すぐ宝箱に入れられてしまうので見れないし、「鳥カゴ」の名前を聞いたわけでも、恐怖を直接味わったわけでもないんです。

なのになんで「……..!!! 鳥カゴを…!?(ゾクッ!!)」になるんですかね。。

「!!?」だけにするか、「ま、まさか(あの時の)…!!」とかくらいでよかったと思うわけです。

ついでに言えば、その前のドフラミンゴの「なァ…ロー…」も不要です。ドフラミンゴはローが「鳥カゴ」の名前や能力、恐怖を知っているかどうかわからない(ローに直接披露した描写はない)のに、なんでローへの脅しになると思ってるんですかね。

話の整合性がとれていませんし、ローに恐怖を与えたいという執着が気持ち悪すぎて、これもドフラミンゴの器の小ささを際立たせています。

ヴィオラがドフラミンゴを「現国王」と説明する

まだまだいきます。このシーン。

ヴィオラの立場からしたら、こんな冷静にドフラミンゴのことを「現『国王』」なんて呼べるハズないんですよね。

かつて国王だった自分の父親を地獄に陥れ、家族や国を崩壊させたた張本人ですよ? ドフィの支配から逃げられない状況で言うならまだわかりますが、幹部が次々とやられて希望が見えてきているこの状況で、こんな冷静に「現『国王』」なんて呼べますか…??

「この国を地獄に陥れた張本人 “王下七武海”ドフラミンゴ」のように、憎しみを込めた表現にした方がしっくりくると思うのです。

自分がヴィオラの立場だったとして、ドフィの悪行と国に与えた悲劇の数を知っていたら、王の座を奪われた父の前で「現『国王』」だなんて口が裂けても言えないはずなんですよ。ビビがクロコダイルに国を乗っ取られた後に、「現国王・クロコダイル」なんて言うと思いますか?

これもヴィオラというキャラクターの心情を無視して、読者に向けて「説明」しているように映るのです。だから感情移入ができない。

どうでもいい裏設定を不自然に説明する

続いては首領・チンジャオとサイのシーン。

チンジャオのセリフはまだわかりますが(それでも「ウホシリア」という名前の説明は不要)、サイの返しがもう「説明」でしかない。。こんな説明はSBSやファンブックですればいいことで、わざわざ本編で不自然な会話になりながらも伝える必要なんてないんです。

ちゃんとキャラ同士の自然な「セリフ」で伝えてくれるならいいんですが、不自然な「説明」をキャラクターにさせるから、キャラの心が失われ、作者の操り人形のように見えてしまうので感情移入できず、退屈さが増してしまうのです。

「サイ!! 己には『二宝水軍』に許嫁がいるだろう!!」

「わかってる おれァ嫁なんざ誰だっていいんやい!! 『二宝水軍』棟梁の娘との政略結婚でもなんでも好きにしやがれ!!」

くらいのセリフでいいと思いませんか? 「ウホシリア」とか「二宝」「八宝」足して「十宝水軍」とか、尾田先生が細かな裏設定を読者に説明させるために、この2人が利用されているように映るのです。

新世界編以降、こうした「説明」がとにかく多い。読者に説明するためにキャラクターに発言をさせるので、作者の意図がチラつき、物語に没入できないのです。

グラディウスが部下を捨て駒にしていたことを説明する

こちらのシーンも説明がすぎます。

読者はシュガーの能力を知っているので、「当然存在すら忘れていたがな……」なんて説明をしなくたって部下を捨て駒にしていたことなんて伝わるんです。

なのにわざわざ心の声で「悪いヤツ」であることを説明するようにこのセリフを入れる野暮さたるや。。

もう余白や間で読者に伝える技術を完全に失ってしまったようです。

感情移入できない、露骨なお涙頂戴展開が多すぎる

続いては、読者を感動させようとする意図が見え見えすぎて、全く感動できないお涙頂戴展開についてです。

これも「説明的」すぎて読者に感情移入する余韻を与えてくれないのが原因です。

わかりやすいのはローの過去でしょう。

珀鉛病にかかったローをわかりやすく差別・排除するために、ブサイクな看護婦に酷いリアクションをさせているわけですが、「やだ〜ん!!感染る〜ん!!」はまだしも、すでに踵を返して歩き始めているローに対うして「ホワイトモンスター!! 帰って〜お願い!!」と叫ぶの、不自然すぎると思いませんか。

もう帰ってるっつうの。言うなら「二度と来ないで〜!!」でしょ。

また、次のシーンのコラさんのセリフも違和感バリバリです。

珀鉛病の患者を病院に連れて行ったら、拒絶されてローが傷つくことくらいわかってたはずでしょう。それでも命の方が大事だから、ローを勇気づけながら、なんとか病気を治すためにいくつもの病院を訪ねる覚悟でローを連れ回してたんじゃないんですか?

それが「悪かった……昔の事思い出させちまったか……!!?」って、、、あんたローが傷つくことに想像及んでなかったんですか? どんだけ思慮が浅いんですか。。

これも読者に「ローがなぜ傷つくのか」を説明しているように映るんですよね。。「ローは病院から人間扱いされない対応をされたことで昔を思い出し、傷ついてるんです」と。

「なんて病院だ!! 珀鉛病は感染しねぇってのに なぜわからない!!」のように、病院側の非を責めるセリフのほうがよっぽど自然だと思うのです。

また次のシーンのローのセリフも説明的すぎます。

「コラソン……治るどころか……おれつら”い」って……わざわざ「つらい」と言葉にしなくたって、ローがつらい思いをしてる事なんてわかるんですよ。。

読者に「ローは今とてもつらい思いをしてるんです」ってそのまま説明してるように聞こえるんです。

「コラソン…もうやめてくれ…おれは死んだっていいんだ……」とかの方が、「いくつもの病院で拒絶され、ローは死ぬほどつらい思いをしている」ということが伝わるじゃないですか。

ローのつらさを表す方法が、ローに「つらい」と言わせることって……なんて安易で薄っぺらい表現なんでしょう。

また、何回も病院側から同じ反応をされてるのに、いちいちそれにキレ返してるコラソンも、お涙頂戴展開への布石が見え見えで嫌になります。

本当にローのことを考えるなら、いちいちキレ返してないで一刻も早く次の病院へ向かうべきでしょう。「ローのために本気で怒る心優しいコラさん」という描写がしつこすぎて、感情移入が阻害されます。

極めつけはこちら。

あぁもう、、、せっかくの感動シーンを言葉で説明しすぎなんですよ。。独り言なのにローに話しかけるようなセリフなのが不自然だし、言葉の重複も多いし。。

もっとコラさんの心情を想像させるような余韻を残してくださいよ。。

こんなに露骨に「泣く理由」を説明をされると、読者は白けて泣けないんですよ。。

また、「同情してた」とか「かわいそうで」とか、ローを助けたい理由も薄っぺらすぎて全然感情移入できません。もっと自分の命を賭けてでもローを救ってあげたいと思う(読者が共感できる)理由なかったんですか?

不治の病にかかり、世界から拒絶され、人間扱いされないローの立場で、「同情してる」とか「かわいそうに」とか薄っぺらい言葉をかけられて喜ぶ人いるんですかね…。

あまりにもローの立場を軽視しすぎた言葉に感じます。

「”D”の為か……? いやそれはもうどうでもいい…

おれはただ、お前を助けてやりたかった…

まだ幼いクソガキがよ……「おれはもう死ぬ」なんて……

未来をあきらめて ただ死を待つしかないお前を見てたら

なんとか命だけでも救ってやりたくってよォ……!!!」

くらいの方ほうが、コラさんのまっすぐさが出て、よっぽど感情移入できたと思うんですよね。。

感動要員として徹底的に無様にさせられるベラミー

もう一つはベラミーとルフィの友情の芽生えです。

この2人の友情ってほんとに感情移入できないんですよね…。

ジャヤで会ったときはそれなりに魅力的な敵キャラだったのに、再登場時は作者の都合によって徹底的に哀れで無様で情けなく、惨めでみっともないキャラクターに貶められてしまいます。

「(敵味方関係なく)心優しいルフィ」を描きたいがために、強引に友情を芽生えさせられ、「ドフラミンゴに憧れ、認めてもらうために執着するも、虫けらのように扱われる可哀想なヤツ」にされたようにしか見えないのです。

たとえばドフラミンゴに操られたベラミーを「ぶっ飛ばして気絶させろ」と言われたとき、ルフィが「できるわけねぇ! 友達だ!」と言ってしまうシーン。

いやいや、いつから「友達」と呼ぶほどの関係になったんですか。。

久々に再会して、(スカイピアの住人たちに)「何もしてねェだろうな!!」って聞いたルフィに対し、イキりながら「さァな」って返してきたヤツですよ?

「もうお前を笑わない」の一言だけで友達になっちゃうんですか?

その後ベラミーがルフィの前でしたことといえば、「残虐」「凶悪」と言われながらザコキャラを一掃した末、

バルトロメオにボコボコにされて、

「キングパンチ」で吹き飛ばされただけなのに、

なんでルフィの応援対象になったんでしょうか。。

負けた姿を見て「変わったよベラミー」って…

なんで急にこいつのことを慮り、優しい言葉をかけまくるのか意味不明です。

ルフィとベラミーの友情の芽生え方があまりにも不自然で薄っぺらく、読者の共感や感動の沸点を甘く見積もりすぎだと思います。

も一つ言うと、その後のドフラミンゴのセリフも違和感しかありません。

まずワンピースでは「死」という言葉が軽く扱われすぎているので、基本的に誰も死なないと読者もわかってるわけです。

つまりドフラミンゴが「もう一発であの世行きだろう…いい最期じゃねェか…!!」と言ったって、何の脅しにもならないんですね。

ルフィはずっとそういう世界で生きてる(どんだけボコボコにされても死なない人が身の回りに大量にいる)んだから、ぶっ飛ばして止めてやればいいじゃないですか。

過去にバギーと戦う際、何の罪もない町長さんを「邪魔!!!」と言って気絶させたり、仲良くなった巨人族のドリーを気絶させるためにゴムゴムのロケットを食らわしたり、「仲間」であるウソップから決闘を申し込まれたらゴムゴムのブレッドで思いっきりぶっ飛ばして気絶させたり、頂上戦争で「友達」のコビーと対面した際には何の躊躇もなくぶっ飛ばして泡を吹かせたり、エースを助けるために「家族」であるガープをぶっ飛ばしたり、魚人島で「恩人」のジンベエから「ホーディと戦うな」と言われただけで話も聞かずにケンカをふっかけ、躊躇なく蹴り飛ばそうとしたルフィが、なんでベラミーに対しては「できるわけねェ!!!」となるんでしょうか。

過去の言動との一貫性がなく、全然ルフィらしくないと思いませんか?

読者が共感できない即席の「友達」だけは、なぜか殴れないと言い出すのです。

100歩譲って、相手が海軍なら(敵だから)身内や友達でもぶっ飛ばせるけど、海軍以外は元敵でもぶっ飛ばせないというのはまだわかります。ウソップの件も
、ジンベエの件も、”戦う理由”があったので仕方ないとしましょう。

でも、何の罪もない町長さんやドリーはぶっ飛ばして気絶させたのに、ベラミーだけはそれができないというのは意味がわかりません。

このあたりに、これまでのルフィの性格や人間性を無視した、(ベラミーを哀れにするため、そしてルフィの優しさを読者に伝えるための)ご都合主義を感じてしまいます。

「すまねぇベラミー、ちょっと眠っててくれ…!」のように、(友達を殴らなければならないことに苦しみながらも)ルフィがルフィらしくぶっ飛ばした後に、読者の想像を裏切るセリフや展開に持っていってくれることを期待したのに、あまりにも短絡的かつ形式的な展開でガッカリです。

おそらく読者のこうしたツッコミ(どうせ死なないんだからぶっ飛ばせばいいのに)を想定して、「あと一発であの世行き(=ほんとうに死にそうな状況)なんです、だからぶっ飛ばすわけにはいかないんです」って説明しているように見えるんですよね。。

で、最終的には顔面に拳の跡が残るくらいぶっ飛ばしたのに、やっぱり死ななかったじゃないですか(笑) もう何がやりたいのかワケがわかりません。

読者がみんな「絶対死ぬわけない(笑)」って思ってる中で「死」を脅しに使われても、茶番にしか見えないから感情移入できないんですよ。。

また、ローの「弱ェ奴は死に方も選べねェ」ってセリフも、ドフラミンゴから教わったものだったってことになってドン引きです。

ローはドフラミンゴを恨んでたのに、そいつの教えをこんなドヤ顔で自分の決め台詞のごとく使っちゃうんですか…?

ドフラミンゴから教わったって設定、絶対いらなかったですよね? 確実に後付けですし、なんでローの言葉(ローが自分の経験から至った結論)にしておいちゃいけなかったんでしょうか。

読者から「伏線すげー」って言われたかったんでしょうか?(キャラの心情や言動との整合性が取れなくなる不要な設定にしかならないのに..)

その後ベラミーとタイマンをしなければならなくなったルフィが、ベラミーの男らしさを説明する

ルフィって「男らしさ」を言語化して語るタイプでしたっけ。。そして戦う意味のない戦闘で、こんなに熱心にしゃべりまくって相手を止めようとするタイプでしたっけ。。

「ウソつけ!! こうするしかねェんだろ!!! “男”だもんな!!!」って、果てしなくダサいセリフだと思いませんか? そんなことベラミーだって言われたくないでしょう。

ベラミーもベラミーです。「いや本望さ もう一人だけおれが憧れた男に…引導を渡されるんなら!!」って…(笑)

ジャヤであれだけ笑い者にしておいて、どの口が言うんだって話です。空島に行って価値観が変わったのはいいですが、久々に会ってコロシアムで応援されて、ルフィが想像を超える”覇気”をまとっていて、ドフラミンゴの前で「友達だ」って言われただけで「憧れ」の対象になるって…(笑) 失笑を通り越して真顔になるわ。

こういうキャラの本質からズレた無駄に「クサい」セリフが、キャラクターの魅力をどんどん壊してしまうのです。。

「敵からも憧れられる器を持ったルフィ」を描きたいがために、ベラミーが利用されたようにしか見えないんですよね。。

ベラミーけっこう好きだったのに……。ドレスローザ編のせいでただルフィをカッコよく見せるための「小道具」として消費されてしまいがっかりです。再登場させるなら、もっと漢らしく、ベラミーらしいかっこよさを描いて欲しかった。ドフラミンゴに媚びまくって、裏切られて落ち込んで、でもみっともなく執着して、そんな自分を友達だと言ってくれるルフィに憧れて、引導を渡してもらいたがるなんて…あんなにイキってた敵キャラが、どんだけメンヘラ体質になったんだよって話です。

しかもこのシーンがある779話のタイトル、「最期のケンカ」なんです。わざわざ「最期」って書いておきながら、死んでないし。「最期」の意味わかってるんでしょうか…。編集者も含めてみんなバカなんですかね?

ほんとにもう、このシーンは私が添削・編集したいくらいです。

ウソップとレオの長くてくどいやりとり

続いてこちら、せっかくの感動シーンなのに、レオのセリフがくどくてキレがないため、感情移入することができません。

「黙れウソランドはウソなんかつかないれす!!!!」

「ぼくらに何があっても『必ず全てを救ってやる』と約束してくれたんれすからね!!!」

「ウソランドは絶対にぼくらを見捨てたりしないれす!!!」

「これ以上ウソランドを侮辱したらただじゃおかないれすよ!!!」

これくらいでおさめてくれてたら良かったのですが、まぁ無駄な「説明」セリフが多いこと多いこと。。

新世界編以降、多用されるようになった「怒りマーク(💢)」も茶番感を強めています。「本気で怒ってるんです」ということをわかりやすく伝えるために、安易に使われるシーンがめちゃめちゃ増えました。

これまではギャグシーンで使われるケースが多かったのですが、最近はシリアスなシーンでも頻繁に使われるようになり、そのニュアンスの違いをきちんと表現できなくなってきています。

「え、なんでこんなことでガチギレするの…?」「なんでこんな重要シーンで雑音になる”💢”を入れちゃうの…?」と感じることが非常に多い。

特に”麦わらの一味”同士のやりとりで「💢」を入れながら言い合いをしてると、ガチ喧嘩に見えて嫌な気持ちになるんですよね。。

ここでは、可愛い小人族のレオが「本気で怒ってる」ことを伝えるために入れてるのでしょうが、それは尾田先生自身がレオの「怒り」をセリフや絵で十分に表現できていないと感じたため、「💢」を入れてお手軽に「怒り」を表し、手を抜いたように映るのです。

怒ってることを伝えるために「怒りマーク(💢)」を入れるって、あまりにも安易すぎると思いませんか?

またその後、ウソップが登場してからのレオとのやりとりも冗長で退屈で、全く心に響きません。

最後のコマのウソップの決め台詞は悪くないんですけどね…。そこに至るまでのお涙頂戴の無駄なやりとりが多すぎて感情移入ができません。

特に不要なのは、以下のやりとり。

「……何で…そんな事いうのれすか…?(ポロッ…ポロッ…)」「海賊だけどでも…ヒーローなんれしょう??」

「違うつってんだろ!! 海賊は海賊だ!!! 何度も言わせるな おれはお前らをダマしてたんだよ!!──それをいつまでもしつこく信じやがって…!!」

「うええええん(しく..しく..しく..)」

ウソップが戻ってきた時点で、「助けに来た」というのは伝わるんです。

それなのにわざわざレオたちを失望させるようなやりとりをして、泣かせる描写を挟む必要があるでしょうか。

肩書きが「ヒーロー」か「海賊」かなんて、助けられる側からすれば関係ないことです。弱い者を救えば、救われた側にとってその人は「ヒーロー」になるんですから。そんなことをわざわざ言い争って何の意味があるのでしょうか。

・「泣く子も黙る”麦わらの一味の「狙撃手」”!! 名前は”ウソップ”!!! 海賊だァ!!!」(ウソップがトレーボルたちに向けて言う)

・「か、海賊…!? ヒーロじゃなかったれすか??」(ウソップの言葉を聞いて、呆然としながらレオ達がつぶやく。ウソップに向けて質問しているわけではない)

「本当はウソついて逃げるつもりだったがよ コイツらこのままだと死ぬまでおれを待つからな そんな寝覚の悪ィマネされるより こんなおれを信じてくれたお礼によ…命の一つもかけて散る方が格好がつくってもんだろう!?」

「俺の名はウソップ!!!」

という流れにした方が、テンポが良くなり、セリフのキレが増してストレートにウソップのかっこよさが伝わったはずです。

過去にウソップが決意を固めて誰かを助けに来たシーンでは、もっとストレートなセリフで登場し、決め台詞を発していました。そのウソップであれば、この場面でも同じように決意を持って助けに来たはずなんです。

わざわざ「海賊は海賊だ!!!」とか「何度も言わせるなおれはお前らをダマしてたんだよ!!──それをいつまでもしつこく信じやがって…!!」なんて説明する必要ないんです。

こんな説明なくても、レオたちがウソップのことを「しつこく」信じ続けていたことは描かれているわけで、読者にすでに伝わってるんです。伝わってるのに、なんでもう一度言葉にして説明し直す必要があるんでしょうか。

ドン・チンジャオの取ってつけたようなお涙頂戴展開

全キャラクターに感動要素を与えたいのか、必要ない場面で取ってつけたようなお涙頂戴展開が挟まれるため、逆に白けてしまいます。

以下のシーンでは、それが露骨過ぎて興醒めします。

「血と汗と涙の修行が今 実を結んだ」というセリフも薄っぺらいですが、一番安っぽいのは、急に「許嫁を破棄して全てをサイの自由にさせる」と涙ぐみながら言い出し、その理由に「実は…”麦わら”との大戦以降持病が疼き戦いがままならん」とか言わせちゃうことです。

なんなんですかこの取ってつけたような茶番展開。

「私も歳だ……だから嬉しい……!! 己がこうして……」とか急に殊勝なことを言い出して、その途中で敵にやられることで感動を誘うという…もうやり尽くされたお涙頂戴展開に辟易してしまいます。

また、それに付随して語られるベビー5の不幸エピソード。

親からは「役に立たない」「必要ない」と言われ、(本当の家族だと思っていた)ドンキホーテ・ファミリーからは「便利」な女だと言われ、涙ぐむ。

かと思えば、サイに「勝ったらおれが妻に貰うぞ!!!」と言われ、速攻でこの表情。

もうね……なんのために不幸設定盛り込んだんですか。。こんな速攻で涙を引かせるなら、最初からお涙頂戴展開なんていらないんですよ。

感情の移り変わりが激しすぎて読者は感情移入できませんし、ギャグにしかなっていません。

こういう小手先の感動展開をはさんでくるから、本当に泣かせるべきシーンで泣けなくなってしまうのです。

国民がリク王にお金を差し出した理由を説明する

このシーンも、お涙頂戴の「説明」がしつこ過ぎて感情移入や感動を削ぐ結果になっています。

リク王がどれだけ国民から信頼されていたのかは、「理由を聞かずに全財産を貸して欲しい」という耳を疑う程理不尽なお願いに国民達が応えてくれたことで、その「行動」によって、すでに十分すぎるほど描かれているんです。

にもかかわらず、また言葉にして説明し直す。しかも国民達が言いそうにもない、リアリティのない言葉で。。

全財産を奪われた挙句、国王や兵士によって放火・惨殺が行われている中で、「あなたはいつも正しくて!!」とか「あなたは私たちの誇る自慢の王」とか「あなたはいつも私たちのことを第一に考えてくれるから…!!」とか「自慢の王だから!!!」とか、お金を差し出した理由を「説明」してる場合じゃないでしょう。言葉も重複してるし。

そんなに信じているのなら、むしろ誰かに操られているとか、リク王本人ではない可能性を考えるはずで、国民全員がただ従順なだけの無思考バカとして描かれていることに違和感を覚えます。

「私達が…何か間違いを犯しましたか…!?」もいらない。「間違い」を犯したらこのような報復をされ得ると思ってるんですかね。この理不尽さや残酷さは、そんなレベルをはるかに超えてるでしょう。

「なぜですかリク王様…」

「われわれが何をしたって言うんですか…」

「なぜこんな悪魔のようなことを…」

「これまで私たちが信じていたあなたは、すべて嘘だったんですか…」

のように、リク王の行動に対して言葉を発するくらいが自然だと思うんですよね。

それが、既に描かれている「お金を差し出した理由」と「リク王の偉大さ・素晴らしさ」を、国民の口からしつこく繰り返し説明し直させるとはね。。

ピンチや恐怖を言葉で説明するようになった

ワンピースでは、どんな残酷な展開が描かれようともほとんどの場合死なない、「死」が脅しにならないということを作者も読者もわかっています。

それでも新世界編以前は、敵の強さや恐ろしさを「絵」や「言動」でしっかりと描いてくれていたため、読者は「どうせ死なない」と内心分かっていても、緊張感を持って読み進めることができました。

しかし新世界編以降は、単に言葉だけを残虐にしたり、「死」という言葉を多用したり、安易なやり方で強引に恐怖を煽ってくるケースが増えました。

そのやり方が露骨すぎて、逆に冷めてしまうケースが非常に多い。

ドレスローザ編ほど、死の恐怖や緊張感を感じなかったエピソードはなかったでしょう。

特にローとベラミー。”悪のカリスマ”ドフラミンゴさんは、この2人を「殺したい」と思っているのに、いかんせん、何をどうやっても死んでくれません。
  
ドフラミンゴさんの殺傷能力と死の判定能力の低さが笑えてくるレベルで、何度残酷な顔をして、残虐な言葉を選んで、死を脅しに使っても、誰一人死んでくれないのです。

だから読者は冷めてしまう。言葉での説明に頼らずに、ドフラミンゴの狂気性や強さ、恐ろしさが伝わる描き方をしてくれれば緊張感が出るのに、それが全くできていない。

何度「死」を脅しに使っても誰も死なない

見てください以下の茶番。

身動きが取れない無抵抗のローに、至近距離で銃を乱射するも…

→死なない。

“死”を持ってローを許すとか、”処刑”はやはり”鉛玉”に限ると脅し、銃を構えるも…

→邪魔が入って殺せない。

「今からお前は”間違いなく”死ぬ」と言っているのに…

→死なない。

「あいつがお前の死体を見ちまったら」と脅して次回への引きにしてるくせに…

→死んでない。

大量の血を描き、「死んでるよ…!! 見りゃわかるだろ…!?」と言っておきながら…

→死んでない。

もっというと、先程のベラミーとルフィのケンカのシーンでも、「もう一発であの世行きだろう…」と言っておきながら、

顔面に拳の跡が残るくらいぶっ飛ばしたのに、

→死んでない。

“悪のカリスマ”がここまで「死」を正しく判定できないって、茶番が過ぎて笑うしかありません。

首を切り落とすわけでも、心臓を貫くわけでも、脈を測って確認するわけでもなく、とりあえず銃を乱射して「死んだ」と誤判定する無能さたるや、悪役としてレベルが低過ぎます。

こんな描き方では、読者は「どうせ誰も死なない」としか思えず、スリルも緊張感も恐怖心もない茶番バトルにしかなりません。

これまでの強敵との戦闘では、読者が「ほんとにヤバい」と思えるようなピンチが、きちんと緊張感を持って描かれてきました。

特にルフィvsクロコダイル、エネル、青キジ、ルッチ、くま、黄猿、マゼラン、ミホーク、赤犬などとの戦闘は、ルフィか他の登場人物が死んでもおかしくないレベルで、緊張感を持って読み進めることができました。

それがワンピースの圧倒的な面白さにつながっていたのです。

しかし新世界編以降は、「死」という言葉を使うことでしか読者に恐怖心を与えることができなくなっています。どうせ死なないのに、「死」という言葉だけでピンチ感を出されても、読者が感情移入できるはずがありません。

多用されるほどに言葉の力は弱まり、緊張感は薄れていきます。

ピンチ感の演出がワンパターンで、強引かつ不自然なシーンも多い。

たとえば「バウンドマン」の弱点である、一度やったら「10分覇気を使えなくなる」という設定。これ、ピンチをつくるための強引に決められたようにしか思えないんですよね。

覇気を使いすぎると体が疲弊してしまい、しばらくの間覇気を使えなくというのはわかるんです。でもたった10分って…笑 しかも秒単位で正確に10分と決まってるんですから、いよいよ意味がわかりません。

カウントダウンと共に登場するヒーロー・ルーシーを描きたいがための、ご都合主義設定にしか思えないのです。

たとえば、

・「しばらくの間覇気が使えなくなる」

・「しばらくってどれくらいだ…!?」

・「10分くらいだ…」

・「わかった10分時間をかせぐ! 復活したら合図をくれ!」

・「ありがとう 頼む」

・ローがルフィの近くにいて、覇気の復活を確認し、合図を送る

・ギャッツがカウントダウンを始める

という流れならまだわかるんですけどね。10分を秒単位で正確に測って復活を遂げるって…盛り上げ優先のご都合主義設定にしか思えません。

“悪魔の実”の能力が何でもアリになり、整合性が取れないご都合主義のオンパレードに

悪魔の実の能力については、「漫画の世界だから」という理由で「何でもアリ」と受け入れている読者もいるかもしれません。

しかし新世界編以前のワンピースは、ある程度、実の名前と得られる能力の内容、それによってできることや能力者同士の相性のバランスが取れていて、ワンピースの世界では理屈が通っていたと感じます。それがワンピースの面白さにも直結していました。

しかしローの”オペオペの実”を始め、新世界編以降は理屈が合わないご都合主義の何でもアリな能力がとにかく多い。

それも物語の根幹となる仕掛けで使われるため、どうしても設定の甘さやいい加減さを感じてしまいます。

ドレスローザ編は特に酷いものでした。

ドフラミンゴの”イトイトの実”

ドフラミンゴが空を飛べるのは、「雲に”糸”をかけて空中を移動しているから」なんだそうです。

いや、ワンピースの世界って、ちゃんと雲は水蒸気でできているという「常識」がありましたよね?

水蒸気って糸でつかめるんですか…??

「島雲」ならつかめるのかもしれませんが、ドレスローザ付近の雲って全部「島雲」なんですかね? それならなんで「空島」は伝説扱いされていて、現代の人は誰も行ったことがないような扱いをされてたんですか?

ドフラミンゴが自由に移動できるほど世界中が「島雲」だらけなら、とっくに解明されて「常識」になっているはずではないでしょうか。

「雲の上には乗れない」というのが「常識」だったのだから、明らかに「糸で雲を掴んで移動する」というのは理屈に合いません。

もっというと、ベラミーは空島の存在を笑い飛ばしていましたが、ドフラミンゴに憧れて傘下に入ったのだから、当然彼の能力についても知ってるはずですよね? 雲に糸をかけて空を飛ぶ姿を見ていれば、雲の上に何かあっても不思議じゃないと思えるのではないでしょうか。

まぁこれは、ドフラミンゴが糸で空を飛んでる姿をベラミーが見たことがなかったのかもしれないのでいいですけど。

「雲=水蒸気の塊である」という「常識」が浸透した世界だからこそ、「空島」は伝説であり、存在を信じてる人はほぼいないという描写がされていたのに、「雲に糸をかけられる」という設定を当然のようにぶち込まれてしまうと、空島編の設定までブレてきてしまいます。

さらに言うと、島雲をつかめるってことは、ドフラミンゴは雲をつかんでそのまま空島に行けるってことですよね? 糸人間が伸ばす糸が雲まで届くなら、同じパラミシアのルフィも雲まで腕を伸ばせるんじゃないでしょうか。。

腕を伸ばせば到達できる空島…笑 もはや伝説でもなんでもありませんね。

もっと酷いのが「鳥カゴ」です。”能力者”であるドフラミンゴが”糸”で作った「カゴ」なのに、”海楼石”の工場に触れても無力化されずに押し続けるって、どう考えてもおかしいでしょう。

ルフィは海楼石の柵を触っただけで力が入らなくなったったんですよ?

能力で作った「鳥カゴ」が海楼石に触れても何の問題もないというのは、悪魔の実の設定としての整合性がとれていません。

もしかしたら、海楼石の影響が及ぶのは生物・人体のみであり、能力によって生み出された物質・物体には影響しないということなのかもしれません。

それでも、たとえば青キジの出した氷やMr.3が出したロウに及ばなくなるのならわかりますが、鳥カゴはその収縮を自動化した上で、スピードまで自由に操れるんですから、ドフラミンゴ本人とリンクしている(体の一部)と考えるべきでしょう。

また、”糸” でできた鳥カゴが、なぜ刀で斬ることも炎で燃やすこともできないのでしょうか。

鉄の硬度まで高められるとしても火で溶けるでしょうし、鉄を斬れるゾロや”海軍大将”である藤虎の刀でも斬ることができず、隕石が落ちてもビクともしないどころか切り裂いてしまう強度って、どんな性質の”糸”なんでしょうか。。

これまでは「ゴムに雷は効かない」「砂には水が効く」「氷やロウは炎やマグマの熱で溶ける」など、”悪魔の実”の相性がきちんと自然法則にのっとっていました。

しかしドレスローザ編では、ほんとに何でもありのご都合主義で、細かな論理的整合性は無視されているように映ります。

つまり「漫画だから」「すべての常識が通用しない”グランドライン”だから」という理由で片付けざるを得ないような、詰めの甘さ、いい加減さを感じるわけです。

これまでせっかく丁寧に描いてきたのに…なんでこんなことをしてしまうんでしょう。

そしてこれだけ強力な”糸”を、一国を囲う規模で出しているのに、本人には何のリスクもなし。自動収縮やスピードの自由調整、通信の遮断効果もある”鳥カゴ”を出しながら、”覚醒”によって建物を糸に変えることも、糸で他人を操ることもできてしまう。

普通、あれだけ大きなことに能力を使っていたら、何らかのリスクがあってしかるべきでしょう。四皇・カイドウにビビリまくり、藤虎が「恐くて仕方がない」程度のドフラミンゴさんが、なぜここまで規格外の能力を発揮できるのでしょうか。

物語をドラマチックにするためだけに、これまでの悪魔の実の設定をぶち壊すようなムチャクチャな能力を投入させてしまいました。

「鳥カゴ」って本当に必要でしたか?

さらに言えば、糸で自由に動かせるコピー人間を作れる(着色も可で、しかもしゃべれる)というのも、もはや何でもアリすぎて物語のバランスを崩壊させています。糸人間の設定、何の役に立ったんですか。まじで不要だったと思います。

「パンクハザード編」で地に落ちた評価を見て、急遽ドフラミンゴさんの強さ設定を変更したんですかね?

初登場が25巻というかなり序盤に登場した敵キャラの設定がここまでいい加減だと、後付け変更があったのではないかと疑ってしまいます。

ドレスローザ編、最悪の設定「鳥カゴ」。名前がダサいくせに能力だけは規格外でツッコミどころ満載。これまで培ってきたワンピースらしさが完全に崩壊したと感じます。

シュガーの”ホビホビの実”

そしてシュガーの”ホビホビの実”。「触れたものをオモチャにしてしまい、能力者と交わした契約に逆らえなくなる」というのは、「hobby(趣味・道楽)」という言葉の意味を逸脱しすぎだとは思いますが、まぁいいでしょう。

でも、オモチャにされた本人は意識や記憶があるのに、周囲の人間が存在を忘れてしまうって、意味がわからないと思いませんか?

能力者であるシュガーが触った人間に悪魔の力が作用するだけでなく、まったく関係のない周囲の全人類の記憶がなくなってしまうって、いくらワンピースの世界でもやりすぎだと思うわけです。

オモチャにされた側が記憶を失うならわかりますが、なぜ直接能力をかけられたわけではない他人(全人類)の記憶が切り替わるのか、「悪魔の実の能力だから」という理屈だけでは納得がいかない不条理さがあります。

たとえば青キジが”ヒエヒエの実”で人間を凍らせたら、凍った人間ではなく、周囲の人間がそいつの記憶を失ってしまうと言っているようなものです。

なぜか能力者と関わっていない人間の記憶がなくなってしまう。このあたりの理屈が通っていないため、単にドレスローザで起きた悲劇の残酷さありきで、都合のよい能力を考えたようにしか思えないのです。

もちろん、漫画の世界なんだからそんな理屈は必要ないという方もいるでしょう。でも、新世界編以前のワンピースは、そうした部分もある程度整合性のとれるように考えられていたと思うのです。

ネットではよく、赤犬が放った「火を焼き尽くすマグマ」というセリフに納得がいかない人を見ますが、焚き火をしている上からマグマが降ってきたらマグマが覆い尽くして火はかき消されますよね。逆にマグマにどれだけ火をかけても消えることはないでしょう。だからこれは筋が通っていると思います。

でも、人間がオモチャにされたら、周囲の人間の記憶から消える(それどころかもともと存在しなかったことになる=過去の記憶まで改竄される)というのは、どう考えてもおかしい。

記憶が消えるべきなのはオモチャの方でしょう。”悪魔の実”の能力として人知を超えすぎており、パワーバランスが完全に崩壊しています。

100歩譲って、「オモチャになったら大人たちの記憶から消える(子どもたちの記憶には残る)」という設定なら、「オモチャ」というものの本質として、メルヘンもあって受け入れられるですけどね。きちんと子どもたちの記憶からも消えてしまいます。

まぁ人間側の記憶が残ってしまうと、シュガーが狙われるハメになり、”悲劇”が成立しないので仕方ないのかもしれませんが、だからこそあまりにもご都合主義が過ぎるなと思ってしまうわけです。

こういう整合性の取れない「何でもアリ」の能力を出されると、一気に物語に緊張感がなくなってしまいます。

しかも”ホビホビの実”って、名前からして無理があるのでスッと受け入れられないんですよね。ホビー(趣味・道楽)の能力が、人をオモチャに変えて、世界中の人間の記憶を改竄するって…あまりにも言葉の持つ意味を逸脱しすぎだと思いませんか?

新世界編以前のワンピースなら、大枠のシナリオは変えずに、このあたりの設定もしっかりと詰められた完璧なストーリーを描いてくれていたはずなんです。。

こんなツッコミどころ満載で共感も感情移入もできない退屈なエピソードになってしまうなんて、残念でなりません。

ジョーラの”アトアトの実”

「アート」の能力を”アトアト”と表現するのが意味不明です。

「アトアト」だと、普通なら「後後」「跡跡」「痕痕」を想像するでしょう。

まぁもうネーミングについての一貫性や整合性は尾田先生も諦めたんだと思いますが、ドレスローザ編は特に、悪魔の実のネタ切れ感があり、数合わせでいい加減に考えたとしか思えませんでした。

見づらいコマ割り

コミックスで読む場合、見開きのコマ割がノドにかかることがあり、絵が見えないことがよくあります。

「ドレスローザ編」以降、こうした読者のことを考えないコマ割りが極端に増えました。

見開きでコマを大胆に使ってインパクトを出したいのはわかりますが、それで絵が潰れて見えなくなったり、読み進めるコマや吹き出しの順番がわかりづらくなったりしては本末転倒でしょう。

以下、コマ割が複雑なページについて、コミックスでノドにかかる部分を黒く塗りつぶした画像で紹介します。

特にひどいのが以下のページ。

↑これ、パッと見で読む順番わかりますか? 次のページに行ったかと思えば前のページに戻らなければならず、漫画史上これほど読みづらく気持ち悪いコマ割を見たことがありません。編集者はよくこれでOKを出したと思います。

また以下のシーンも、ノドに吹き出しが被っているため文字が見づらいし、ページを行ったり来たりさせられるためとにかくストレスを感じます。

これらはごく一部で、「ドレスローザ編」の後半にはこうした特殊コマ割が大量に発生します。

タブレットの横向きで電子版を読む読者であればまだ許容できるかもしれません(それでも読みづらいです)が、スマホで縦読みしている読者は画面を行ったり来たりして読まねばならず超ストレスです。

そもそもジャンプ本誌や、毎巻100万部以上発行されてるコミックスの読者がストレスを感じる描き方などすべるきではありません。

「画集」ではなく「漫画」なんですから、まずは読みやすさを優先するべきでしょう。な

ぜ編集者はネームの時点でダメ出しをしないのでしょうか。不要なセリフやコマが大量にあるんですから、編集者が引き算をして読みやすくしてくださいよ。。

強引かつ不自然な流れ

 冒頭の方で紹介したルフィのセリフ、「うーん!! オモチャ動いてっけどまぁいいか!! とにかくメシだ!!!」も不自然なのですが、以下のシーンはもっと違和感バリバリです。

↑最後のコマの黒塗りすることで「間」を表現しているわけですが、ルフィがこの「間」を「棒立ちして待つ」というのが不自然で仕方ありません。

自分もブッ飛ばしたいと思っていたドフラミンゴが倒されたのに、なぜ何も反応しないのでしょうか。喜ぶか「大丈夫かトラ男!」とローに駆け寄るのが普通でしょう。

それがボーっと観察したまま、次のページでこれです。

いやおかしすぎるでしょう。。ページ数が足りないからって雑に描きすぎです。

棒立ちでドフラミンゴを見つめてたのに、立ち上がり切ってから「え!!?」と反応する不自然さ。普通なら立ち上がり始めた段階で驚くはずでしょう。

ルフィ自身の反応ではなく、ページ数の都合から作者によって強引にさせられた反応にしか見えません。

またルフィが棒立ちで「待つ」という状況を黒塗りで表すのも、これまでのワンピースではあり得なかった表現で、作者の都合が透けて見えます。

似たシーンで、「空島編」でエネルが自分で心臓マッサージをして立ち上がる描写があります。

ここはしっかりと倒れてる様子→死んでいるように見える様子→そこから蘇生が始まる様子→それに周囲のキャラクターたちが驚く様子→蘇生が行われている様子が描かれています。

立ち上がる様子だけ、「ムク…」という効果音だけで表現されており、ここは若干の違和感がありますが、まぁ許容できる範囲でしょう。

この丁寧な描き方と比較すると、ドフラミンゴの蘇生は明らかに描写が足りていません。

同じような絵になってしまうから省略したのかもしれませんが、あまりにも端折りすぎていて、ルフィの行動・反応が不自然になっています。

これも編集者が指摘しろよって思います。他のページを削るか増ページしてでも、このシーンはもっと丁寧に描くべきだったでしょう。

「大丈夫かトラ男!」とルフィが駆け寄り、話しかけている間に、「ギュルルル」と音がし始め、目を向けるとドフラミンゴが立ち上がり始める、という描き方をした方が絶対によかったと思います。

決め台詞のキレがない

「ドレスローザ編」がつまらない一番の理由は、見せ場シーンやクライマックスシーンでの各キャラの決め台詞にキレや深みがないことです。

そのせいで場面が締まらず、なんとも言えない気持ち悪さやフラストレーションばかり溜まり続け、読んでいてスカッとできないのです。

ドフラミンゴ

これはドフラミンゴさんが顕著です。

たとえばこちら。

ドフラミンゴさんの「一番キライな事」は「見下される事」らしいです笑 何この中学生みたいな駄々っ子セリフ。

以前からローに伝えてたというのも失笑ものです。昔から「ロー おれは見下される事が一番キライなんだよ」って伝えてたと想像するとダサすぎません? もっといいセリフなかったんですかね。そもそもローとの思い出を無駄にアピールしすぎなんですよこのおじさん。

「おれが一番嫌いなことを教えてやろうか」でよかったじゃないですか。なんでわざわざ「覚えてるか? ロー…!!」と言わせる必要があるんですかね。

しかも「ドフラミンゴさんが一番キライな事ってなんなんだろう…」と思った矢先に「見下される事だ…!!!」って…あまりにもダサい決め台詞にドン引きしてしまいました。

「おれが一番嫌いなことを教えてやろうか…」

「てめェらのような格下のガキどもに 一瞬でも勝てると思い上がられる事だ…!!」

くらいのほうがビシッと決まるセリフになったのではないでしょうか。

続いてはこちら。レベッカにとどめを刺そうとした瞬間、ローのシャンブルズで位置を変えられてしまった後のドフラミンゴさんのセリフです。

「フンッ!!」ですって笑

あれだけローにナメられ、コケにされて、幾度となく「ブチッ」とキレていたのに、レベッカにとどめを刺そうとしたタイミングで邪魔をされて、「フンッ!!」で済むんですか…笑

もうカッコ悪すぎて救いようがありません。

「このガキが…!! いつまでもちょこまかと邪魔しやがって…!!」とさらにブチギレる方がよっぽど盛り上がったと思うのです。

ロー

ローもクソダサいセリフのオンパレードです。

ドフラミンゴに「お前の望みを何でも叶えよう」と言われたのに対し、ローが放った言葉がこちら。

ローってまじで小学生みたいなことしか言わないですよね。。皮肉だとしてもこんなガキみたいなダサい返答すると思いませんでした。

また「何でも…!?」から「よし…のった……!!」までのセリフも不要です。会話のテンポを悪くしているだけで意味がない。「それが本心なら名案」とか「互いに利がある」なんて(交渉を受ける理由の)「説明」はいらないんですよ。

もっというと、そもそもドフラミンゴの「お前の望みを何でも叶えよう」もいらない。あれだけローにキレてた(何回「ブチッ!!」って効果音を入れられたかわからない)のに、よくここで優しさ見せられますよね。

あれだけキレてたら、交換条件ではなく拷問によって無理矢理でもやらせるのが自然ではないでしょうか。ドフラミンゴさんは”悪のカリスマ”なんですよ?

しかも「何でも叶えよう」とか言ってますが、不老手術をしたらローは死ぬんです。自らの命と引き換えに叶えて欲しい(「命」と釣り合うだけの)「望み」って、どんなものを想定してたんですかね。

「四皇を全員ぶっ飛ばして、麦わら屋を海賊王にしてくれ」とか、「ラフテルへの生き方を教えてくれ」と望んでたら、叶えてくれてたんですかね? カイドウにビビり、藤虎を恐がってるヤツに何を叶えられると言うんでしょう。

叶えられないことの方が多いくせに、なぜ「何でも叶えよう」なんて虚言を吐き、交渉にもなってないような交渉をドヤ顔でしだしたのか意味がわかりません。

「おれはお前をいつでも殺せる。どうせ死ぬんだ、最期におれに”オペオペ”究極の業…「不老手術」を施せ。そうすれば拷問は勘弁してやるよ」とか、「お前が同盟を組んだ”麦わらの一味”だけは見逃してやってもいい」のようなセリフのほうがよっぽどドフラミンゴらしいと思うんですよね。。

話がドフラミンゴさんに飛び火してしまいましたが、ローに戻しましょう。

“王下七武海”で、オペオペの実”というチート能力を持ち、ゾロに似たクールなカッコ良さを持つ、圧倒的強さと人気を誇るロー。

長年ドフラミンゴへの復讐心を秘めていた彼の、死に際の一言が、「くそォ!!!」…笑

しかも2回言っちゃいます。

ローはこの時ドフラミンゴに殺されると思ったはずです。つまりローにとって「最期の言葉」を放ったわけです。それが「くそォ!!!」「…くそォ…」ってダサすぎると思いませんか。。

「すまねェ…コラさん」とか「ここまでか…」くらいの死を受け入れるセリフのほうがずっとローらしいと思うのです。

ルフィ

またルフィの決め台詞もダサくて共感できないものばかり。

例えばこちら。

「『最悪』だお前は!!」というローのセリフもダサすぎますが、「お前もその『世代』だ!!!」というルフィのセリフも違和感しかありません。

このセリフを吐くということは、ルフィは自分が「最悪の世代」と呼ばれていることを知っていて、なおかつそれを受け入れているということになります。

そして、ローとの”約束”を無視した自分を「最悪だ」と自覚していることになります。

ここの違和感がすごい。誰がつけたかもわからんような通称を決め台詞に使うのもダサいし、自分の行動を「最悪だ」と自覚しているのもルフィらしくない。

「お前もその『世代』だ!!!」というセリフを使いたいがために、ローは「『最悪』だお前は!!」と言わされたわけですが、どちらもキャラに合っていないため決め台詞としてハマっていません。

これまでのローのキャラクターからして、こんな小学生みたいに語彙力のないダサいセリフを吐くと思いますか?

「てめぇ覚えてろ!!」くらいが自然ではないでしょうか。

続いてはこちら。

ドレスローザの「平和」を「上っ面だった!!」と看破するルフィ。そんな思慮深い発言、ルフィには似合わないと思いませんか?

「アラバスタ編」でクロコダイルに放ったセリフ、「ここが本当にあいつの国なら もっと…!!! 笑ってられるはずだ!!!」のキレ味と比べると、薄っぺら過ぎて何の印象にも残りません。

“仲間”であるビビの笑顔が奪われたから、ルフィは怒った。これくらいシンプルで真っ直ぐな方がルフィらしい。「この国の平和は上っ面だった」なんて、ルフィに言わせるセリフではないのです。

また”ギア4″に入る前のセリフも、意味がわからないし長すぎてキレがありません。

「おれの友達を泣かして おれの仲間を怒らせた」の主語はドフラミンゴです。なのに「それでもお前は倒れねェから」って日本語としておかしいでしょう。

なんでルフィの友達を泣かして ルフィの仲間を怒らせたら、ドフラミンゴが倒れることになるんですか?

「おれの友達を泣かして おれの仲間を怒らせた!! そんなお前はどれだけ殴られても倒れねェから、おれが全部引き受ける!!!」としないと意味が通りません。(クソダサいですが)

「おれの友達を泣かして おれの仲間を怒らせた…!! 『お前』と『鳥カゴ』がおれの邪魔だ…!!!」くらいのほうが、決め台詞として締まったはずです。

また次のシーンもルフィらしくない。

「カゴ…? 操る…!? いい加減にしろォ!!!」って…ルフィの怒りの表現としても台詞としても、あまりに安直でダサ過ぎます。

ルフィは相手の言葉を反復して噛み締めるようなキャラクターではないでしょう。噛み締めた結果、出てきた言葉が「いい加減にしろォ!!!」というのも酷い。

アーロン編で、ナミのことを「てめェにこれ程効率よくあの女を使えるか!!?」と言われた際、静かに怒りながらキリバチを砕き、「つかう?」と聞き返したルフィ。その後に続く言葉は「お前あいつを何だと思ってる」でした。この頃のかっこよさはどこに行ってしまったのでしょうか。

このシーンを今描いたら、おそらく「使う…? 効率よく…? いい加減にしろォ!!!」となっていたことでしょう。わかりますか? このセリフの劣化具合。

そして最後のクライマックスシーンでもこの有様です。

「おれは息がつまりそうだ!!!」って…いや知らんがな、って話なんですよ。

ドフラミンゴをぶっ飛ばす理由って、ルフィが息がつまりそうだからなんですか?

「アラバスタ編」の「おれはお前を超えていく」と比べて、この意味のわからない決め台詞…きちんと練った上で決めたんですかね? よく編集者はこれでOKを出したと思います。

尾田先生自身、ルフィがなんでドフラミンゴと闘ってるのかわからなくなってしまった(もしくはそもそも理由を考えられていなかった)んじゃないでしょうか。

息が詰まりそうだから闘ってるってまじで意味わからんし、”決め台詞”になってないでしょう。

この他にも、物語を盛り上げる重要なシーンで、ことごとくルフィの決め台詞がダサく、印象に残らないことが「ドレスローザ編」のつまらなさの根本原因です。

ここが決まらなければ、「面白い」と思われるはずがありません。

○○らしくないセリフが多すぎる

「新世界編」以降、そのキャラが言いそうにもないセリフを吐くシーンがものすごく増えました。

ルフィが1人でしゃべりすぎる

たとえばこちら。

ルフィが「ウソップはなんか大爆笑だしよ」と言ってるんですが、唐突すぎるしセリフがルフィらしくなくて不自然です。

ルフィって面白いことを「大爆笑」なんて言葉で表現するキャラじゃないでしょう。

またウソップの懸賞金が自分より上だったことに対して「なんか大爆笑」という感想を持つのも、「なんか」というふわっとした表現をするのもルフィらしくない。

「ムカツくなァミンゴ!!」もいらない。ルフィが懸賞金をかけられて「ムカツく」という感想を持つはずがないし、仲間にかけられたとしても、どうせ守ってやるつもりなんだから、「望むところだ」という姿勢の方がルフィらしいのではないでしょうか。

「とりあえず全ての話題に触れさせよう」という作者の意図が見えすぎて、興醒めしてしまいます。

ルフィがレベッカに優しくしすぎる

続いてこちら。

ここのセリフもルフィらしくないし、余計な情報をしゃべりすぎです。

まず「今どっか行っちまったけど!!」が不要だし、ルフィが「よかったな!!」と相手を慮る発言をするのも、レベッカが泣きそうであることを想像して「まだ泣くなよ!!」と止めるのも違和感バリバリです。(しかもタイミングまでドンピシャで合っている)

そんな露骨でこれみよがしな「優しさ」を見せなくていいんですよルフィは。

また「お前が食いたがってた”メラメラの実”やれなくて悪かったけど!!」も不要です。本題と関係ないことにわざわざ触れるような、細やかな気配りなどルフィにさせないでほしい。

そしてこの決め台詞。

「おれが必ずドフラミンゴブッ飛ばしてやるから!!」「こんなゲームすぐ終わらせるから」が内容も言い方も重複しています。

不要な情報だし、しつこい。ルフィって同じこと何度も念入りに繰り返し言うようなキャラじゃないでしょう。もっと歯切れよく、真っ直ぐど真ん中を貫くセリフを言わせてくださいよ。。

「いいかレベッカ!! 後で必ず会わせてやるから おれの仲間のそば離れんな!!」

「おれがドフラミンゴブッ飛ばしてやるから!!! お前も絶対生き残れ!!! いいな!!!」

くらいのほうが、テンポも良く、ルフィらしくてスカッできたと思いませんか?

納得がいかないことに「むすっ」とするルフィ

ドフラミンゴ撃破後、キュロスがレベッカの父親ではないとウソをつき、ルフィが納得いかずにむすっとするシーン。

ゾロとウソップの「チラッ」とルフィの反応を伺う仕草も違和感しかないし、言いたいことを何でも口にするルフィが「むすっ…」としながら言葉を飲み込むのもおかしい。

ここも、ルフィに色々反論させたら話が進まなくなるから、ページ数の都合から口をつぐませたように見えるんですよね。。

「そんなのおかしいだろ! レベッカだってお前と一緒にいたいはずだ!! (せっかく人間に戻れたのに、別々に暮らす理由なんてねェ!!) おれ今からレベッカに聞きに行ってくるよ」のように言って、周囲の静止も構わず飛び出していくくらいの方がルフィらしくありませんか?

藤虎が目を閉じた理由やルフィの魅力を語りまくる

ドレスローザから逃げ出すルフィに向けて、藤虎が想いを語るこちらのシーン。

↑このセリフがほんとに気色悪くて耐えられません…。「敵味方問わず、全ての人を惹きつける器のルフィ」って印象にしたいんでしょうけど、こんな露骨かつ執拗に言語化されてしまうと寒気しない。

「あんたいったいどんな人だい…?」「髪の色は?」「目の形は?」「どんな顔してんだい?」「目ェ…閉じなきゃよかったな あんたの顔──見てみたい…」「優しい顔してんだろうね」──1人で勝手に語りすぎだと思いませんか?

藤虎がルフィに好感を持っていることを伝えるために、ここまで言語化する必要なんてないんですよ…。特に「あんたの顔──見てみたい…」と「優しい顔してんだろうね」は確実にいらない。

藤虎というキャラクターから自然と出た言葉というよりも、国民的人気キャラクターのルフィの魅力を読者にわかりやすく説明するために、尾田先生がしゃべらせているように感じちゃうわけです。

藤虎のルフィへの好感を描くなら、もっと藤虎らしい、「粋」な表現で見せてくださいよ。。

親子盃を断る理由がおかしい

↑まずルフィが目を閉じながら「だからよ!!」とか言ってるのがもう違和感でしかありません。

これまで飄々と「海賊王になる」と言い切ってきたのに、こんな声を張り上げながら「何になるか」を説明し直すなんてダサすぎます。

そもそも誰も「偉くなれ」なんて話してないのに、勝手に解釈して目つぶりながら「”海賊王” になるんだよ!!!」「偉くなりてェわけじゃねェ!!!」って叫ばれても…。

そりゃみんなのリアクションも「??」になりますよね。言葉の意味がわからないというよりも、単純に「いやそんな話してないだろ…どうした急にお前(笑)」って感じですよ。

シャボンディ諸島でのこちらのシーン。

「支配なんかしねェよ この海で一番自由な奴が海賊王だ!!!」というセリフは、素人には絶対に思いつかない見事な一言だったのに、なんでそれにまつわる重要なシーンでこんな「らしくない」意味不明なセリフを言わせてしまったのでしょうか。。

懸賞金の上がった手配書を見た一味のリアクションがおかしい

↑いやもうこれ完全にフランキーとウソップにしゃべらせすぎだし、コメントが説明的すぎて不自然です。こんなリアクションするのはSBSの尾田先生だけで十分。。1つのリアクションで1人でこんなにしゃべり続けるなんておかしいでしょう。

身近な友達に言わせてみてくださいよ。鬱陶しくて最後まで聞いてられませんよ。

で、フランキーがウソップの懸賞金に嫉妬する描写も、どうでもいい情報なのにしつこいんですよね。。

↑このシーンのウソップ・フランキー・ローのやりとり、ほんと余分です。なぜってセリフ自体がキャラに合ってないし、会話のつなげ方が強引だし、リアクションもどうでもよくて、ただの雑音にしかなってないからです。

なんで「○○屋」と呼ぶキャラだったローが、急に真顔で「ゴッド」って呼び出すのかわからんし、「照れる〜”2億の男” 照れる〜」とかウソップらしくない薄いコメントで尾田先生に言わされてる感満載だし、それをフランキーが睨みつける絡みもしつこいし…「『大将クラス』がチェック済みだろう」ってわざわざ本題(「待てゴッド」と止めた理由)と関係ないツッコミをしてから本題に入るのもローっぽくない。

もう説明するのも嫌になるくらい、不自然で面白みのない無駄なやりとりの連発です。

そもそもドレスローザでドフラミンゴに星5つ(5億)の懸賞金をかけられたときは、「金額が高い=強いやつに狙われる」ってことを即座に理解して驚愕の顔をしてるし、2億の手配書を見たときも「狙われるー!!」って言ってるのに、そこに考えが及ばない(忘れてた)という設定も不自然です。

ウソップというキャラクターがワンピースの世界を生きている中で発した言葉ではなく、尾田先生のなんとなくの思いつきや小ボケでしゃべらされただけに感じてしまいます。

こんな強引な流れで無用な会話をさせるくらいなら、これらのやりとりまるっと削って本題の方を進めればいいのにと思わずに入られません。

まとめ

おそらく尾田先生自身、キャラクターが増えすぎたことで、一人一人に深く感情移入し、感情に合わせたセリフや行動を考えることができなくなっているのだと思います。

キャラクターにしゃべらせるためにコマを増やしたり、話を描いたりせずに、話の中で必要なセリフだけを必要なキャラクターにしゃべらせるようにして欲しいものです。

「ドレスローザ編」には、他にも違和感のあるシーンやセリフが大量にあるので、随時追記していくかもしれません。

またこの先のゾウ編、ビッグマム編にもツッコミたくなるセリフ、行動は多々出てきます。(もちろん「さすが」と思うシーンやセリフもあります)

総じて、余計な「説明」を入れすぎて、セリフのキレもテンポも悪くなり、印象に残らないシーンばかりになっているのが「新世界編」以降のワンピースです。

次回は「ゾウ編」がつまらなくなった理由を解説します。