昨年9月に書いた合コン記事で、「もし自分以外の全員が人見知りで、話下手だったとしても、自分がMC役としてうまく立ち回ることができれば、ある程度の盛り上がりは確実に作ることができます」と述べました。
今回は、このMCテクニックについてお伝えします。
MCとは 「master of ceremonies(master of ceremony)」の略で、司会、司会者、番組進行役のこと。テレビ番組のMCをの役回りを見ていれば、およそどのようなことができればよいかイメージが沸きますよね。
合コンは基本的に「初対面」の男女が「複数人」集まるものです。慣れ親しんだメンバーでの飲み会であれば、各人が好き勝手飲んでしゃべってすればよいのですが、合コンにおいては、人見知りで自分から話すことができない人やノリが悪くて浮いてしまう人がいる場合があります。
そのため現場の会話をまんべんなく回せるMC役の人がいないと、なかなか参加者全員が楽しめる雰囲気というのを作れません。(話せる人だけが話して、話せない人はずっと愛想笑いしてるだけの空間では全員で楽しめたとは言えません)
参加者がどんな人であれ、全員が楽しめるように会話を回し、現場の空気を盛り上げるのがMCの役割です。幹事がそのような立ち回りをできれば理想ですが、当然話し下手や仕切り下手の人もいるでしょうから、そこの場合は、できるだけ男性陣にMC力のあるメンバーを一人いれるようにしましょう。
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優れたMCの条件
①視野が広い
まず大前提として、MCには視野の広さが求められます。
目の前にいる自分好みの女の子ばかり見ていたり、自分とノリの合う話しやすい人とばかり話したりするのではなく、男女問わず全員の様子に目を向け、誰が話していないか、誰が楽しんでなさそうかに気を配る姿勢が必要です。
もちろん最初から最後までずっとその姿勢を貫く必要はありません。スタート30分〜1時間程度で、全員が盛り上がって合コンに参加できている状況を作れれば、あとは自分の時間を楽しんで大丈夫です。
まずは全体の盛り上がりを重視して、会話に入れていない人や空気に馴染めていない人がいないかに目を配りましょう。
②相手が誰でも気さくに話しかけられる
全体の会話を回すためには、誰とでも分け隔てなく話ができる「気さくさ」が求められます。
端的に言うと、「この人なら話しかけやすい」「この人に話を振られたら答えやすい」と思われる雰囲気を持っていることです。
そのためには、まず自分の心のドアをオープンにして、誰からどんな話題で話しかけられてもノリよく笑顔で返せるような状態でいることが必要です。
もちろん誰にもで好き嫌い・得意不得意はあるので、MCだからといって誰とでもハマるとは限りません。せっかく気遣って話を振ってるのに、相手のノリが悪くて苛立つこともあるでしょう。
しかしそれでも、最低限イラ立ちや不快感が相手に伝わることがないよう、自然なトーンを保って話すように心がけます。
どんなに相性の悪い相手でも、こちらが好意を示していればいずれどこかのタイミングで仲良くなれるもの。わずか1〜2時間程度で一方的に相手に見切りを付け、しかもそれを態度に出すようなMCは三流です。
本当にイラついたのなら、合コンが終わった後に男性陣に思い切り愚痴ればいいので、その場は全体の空気を重視して大人の対応をとるようにしましょう。
また誰に対しても、どんな話題にも明るく前向きに返し、ネガティブなことや相手が傷つく(嫌な気分になる)発言をせずに会話を回せる人は、その場に「心理的安全性」を与えてくれるため、みんなが話しやすくなります。
たとえばスベった人がいた時に、居心地の悪くなるような空気にしたり、嫌味ないじり方をしたりすると、その人はその後発言しづらくなってしまいます。それを見た周りも萎縮して、積極的に発言しづらくなるかもしれません。
逆に、誰がどんな発言をしても、適度なツッコミや合いの手を入れたり、話を拾って広げたりしてくれる人がMCだと、全員が発言をしやすくなります。
合コンの空気が悪い時、誰か一人を狙い撃ちにいじったり落としたりすることで、安易な笑いに走る人もいますが、それは誰もハッピーにならないのでやめましょう。女性からの印象もよくありません。
どうしてもいじって笑いを取りたいなら、自分をいじるべきです。
③笑いがとれる
合コンにおける「盛り上がり」において、笑いは絶対に必要です。
MCは話を回しながら、適度にツッコミを入れて笑いに変えていきます。
この点はブログでも繰り返し述べていますが、芸人さんのように高度なギャグをやったり、スベらない話を披露したりする必要はありません。
ふつうの会話をしながら、ツッコミどころがあればツッコむ。これだけで十分笑いをとることができます。
笑いを生むための語彙力についてはこちらの記事にまとめているので参考にしてください。
合コン・デートで自然に笑い生む「語彙」9選人見知りの人から話を引き出すテクニック
さて、MCの腕の見せ所は「人見知りで自分から積極的に話せない人」からいかに会話を引き出せるかです。
広い視野を持ち、誰が話していて誰が話していないのか、誰が楽しそうで誰が楽しめてなさそうなのかを見通せても、その人から会話を引き出して楽しんでもらえなければ意味がありません。
以下、具体的なテクニックを紹介します。
ここでは便宜的に
- A子(女性側幹事):自分から積極的に話してくれる。コミュ力高い。
- B子:自分からは全く話をせず、愛想笑いしてる時間が多い。
とします。
①よくしゃべる人の話題からパスを出す
まず順序として自然なのは、A子に振った話題、もしくはA子が自ら出した話題を、そのままB子に振るパターンです。
振ってみて、B子が「質問されれば口を開くタイプ」なのか、「本当の話下手で、質問されても全然しゃべれないタイプ」なのかを確認します。
これによってその後の質問の仕方を変えていきます。
②Yes・Noで答えられる「具体的」な質問をする
どんな話下手な人でも、即答できるような具体的な質問(Yes・Noで答えられる質問)であれば答えることができます。
まずは相手に口を開いてもらうことが重要なので、人見知りの人にはできるだけ具体的な質問から始めるようにしましょう。
Yes・Noを引き出すだけでも、相手の興味関心を知ることは可能です。それさえ知れれば質問のバリエーションが増えますし、相手が自発的に話をしたくなるような話題も見えてきます。
③相手の興味に合わせた「抽象的」な質問をする
相手の興味関心がわかったら、その分野に関する抽象的な質問をしていきます。
なぜならYes・Noで答えられる質問ばかりでは尋問のようになってしまい、「回答」はしているけど「会話」をしているとは言えないからです。
具体的な質問の連続で終わってしまうと、相手は「質問攻めされて疲れた」と感じるだけで、「たくさん話ができてよかった」とは思いません。
「たくさん話せて楽しかった」と思ってもらうためには、ある程度抽象度の高い質問をして、相手から自発的に話してもらうことが必要なのです。
それでは、以上のポイントを押さえて人見知りのB子ちゃんから会話を引き出してみましょう。
合コンの一次会、注文したお酒が届いて、乾杯をした直後くらいのタイミングを想定します。